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広大な中央アジアの草原から生まれた驚異的な歌唱法、ホーミー(喉歌)。一人の歌い手が同時に複数の音を奏でるこの技術は、聴く人を魅了し、不思議な世界へと誘います。今回はこの神秘的な音楽表現について探ってみましょう。

ホーミーとは何か

ホーミー(モンゴル語でхөөмий、英語表記ではKhoomei)は、モンゴルと周辺地域に伝わる特殊な歌唱技法です。その最大の特徴は、一人の歌い手が同時に2つ以上の音を出せることにあります。低い基音(ドローン)を喉から出しながら、同時に口腔や鼻腔を使って高い倍音(メロディー)を作り出します。

この独特の響きは、自然の音—風の音、水の流れ、鳥のさえずり—を模倣したものと言われており、遊牧民の生活環境と深い関わりを持っています。2010年にはユネスコの無形文化遺産に登録され、世界的にも貴重な音楽文化として認められています。

ホーミーの種類

ホーミーには複数の演奏スタイルがあります。主なものとしては:

  1. ハルヒラー・ホーミー:最も低い音域で演奏される基本的なスタイル。胸から発生する深い共鳴音が特徴です。
  2. カルギラー・ホーミー:喉の奥から出す「うなり」のような響きを持つスタイル。強い倍音と共に低い基音が際立ちます。
  3. シフィト・ホーミー:口笛のような高い音色が特徴で、メロディーラインが明確に聞こえます。
  4. バギンガー・ホーミー:鼻から出す鼻腔共鳴を使ったスタイルで、独特の鋭い音色を持ちます。
  5. イスゲレー・ホーミー:息を吸いながら発声する珍しい技法です。

これらの技法は長年の訓練によって習得され、演奏者によって独自のスタイルが発展してきました。

ホーミーの歴史と起源

ホーミーの正確な起源は不明ですが、数千年前にさかのぼると考えられています。モンゴル高原の遊牧民たちが、広大な自然の中で家畜を見守りながら発展させてきた音楽文化です。

伝説によれば、ホーミーは自然の音を模倣することから始まったと言われています。川のせせらぎ、風の音、鳥のさえずり、さらには馬のいななきなど、遊牧民の日常生活の中で耳にする音を真似る中で発展してきました。

また、シャーマニズムの儀式との関連も指摘されており、古くは霊的な実践の一部だったという説もあります。

地理的な広がり

ホーミーはモンゴル国だけでなく、ロシアのトゥバ共和国、アルタイ地方、ハカス共和国、中国の内モンゴル自治区など、中央アジアの広い地域で見られます。それぞれの地域で微妙に異なるスタイルが発展し、地域固有の名称で呼ばれることもあります。

例えば、トゥバ共和国では「ホーメイ」、アルタイでは「カイ」、ハカスでは「ハイ」という名前で知られています。それぞれに独自の発声技法や音楽的特徴を持ちながらも、基本的な原理は共通しています。

ホーミーの科学的解説

ホーミーの不思議な響きは、実は音響学的にも非常に興味深い現象です。人間の声道(喉から口、鼻にかけての空間)は、管楽器のように共鳴する空間として機能します。

通常の発声では、声帯から出た基本周波数(基音)に対して、声道の形状によって特定の倍音が強調されます。これが母音の違いを生み出しています。

ホーミーの歌い手は、この原理を極限まで活用し、声道の形状を精密にコントロールすることで、特定の倍音だけを際立たせることに成功しています。喉から出る低い基音(通常は約70〜200Hz)の上に、その倍数にあたる周波数(例えば基音の6倍、8倍、10倍など、約1000〜2000Hz)を強調することで、二つの音が同時に聞こえる効果を生み出しています。

現代におけるホーミー

伝統的には男性によって演奏されることが多かったホーミーですが、現代では性別を問わず多くの人々に受け継がれています。モンゴルでは学校教育の中でもホーミーを教える取り組みがあり、若い世代への継承が進んでいます。

また、ホーミーは世界中の音楽愛好家の注目を集め、国際的な音楽フェスティバルでも披露されるようになりました。日本を含む世界各国でホーミーのワークショップが開かれ、この独特の歌唱法を学ぶ人々が増えています。

さらに、現代音楽との融合も進んでおり、ロックやジャズ、電子音楽などとホーミーを組み合わせた革新的な作品も生まれています。特にThe HU(ザ・フー)というモンゴルのバンドは、伝統楽器や喉歌を取り入れたヘビーメタルで国際的な成功を収めています。

ホーミーを学ぶこと

ホーミーの学習は簡単ではありませんが、基本的な技術は誰でも練習することができます。初心者のためのいくつかの基本ステップを紹介します:

  1. 基本的な喉音の出し方: 喉の奥で「ウー」という低い音を出す練習をします。この音が基音となります。
  2. 口の形と舌の位置: 口の形を変えながら、舌の位置を調整して倍音の響きを探ります。「ウー」から「イー」へと母音を移行させる練習が効果的です。
  3. 呼吸法: 横隔膜を使った深い呼吸法を身につけ、安定した基音を維持できるようにします。
  4. 耳のトレーニング: 倍音を聴き分ける能力を養います。自分の声の中に含まれる倍音を意識的に聴くことが重要です。

最も大切なのは、忍耐強く継続的に練習することです。熟練したホーミー奏者は何年もの訓練を積んでいます。

日本におけるホーミー

日本でもホーミーへの関心が高まっており、モンゴル音楽を紹介するコンサートや、ホーミーを学ぶワークショップが各地で開催されています。「日本ホーミー協会」などの団体も活動しており、この伝統芸術の普及に貢献しています。

日本人のホーミー演奏者も増えており、中には国際的に活躍する奏者も出ています。また、モンゴルから来日し、日本で活動するホーミー奏者も少なくありません。

まとめ:音の文化遺産

ホーミーは単なる音楽技法を超え、遊牧民の世界観や自然との関わりを表現する文化的な遺産です。その神秘的な響きは、聴く人を広大な草原へと誘い、自然の声を思い起こさせます。

テクノロジーとグローバル化の時代において、こうした独自の文化表現が世界中で認知され、継承されていることは、文化の多様性を守る上で非常に意義深いことです。

ホーミーの神秘的な響きに耳を傾け、異なる文化の音楽表現を理解することは、私たちの音楽体験を豊かにするだけでなく、文化間の対話や相互理解を促進することにもつながるでしょう。

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