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日本にいる外国人日本生活

山形県における外国人在留者の現状と課題

By 2024年11月15日No Comments

近年、地方都市における外国人労働者の増加が顕著です。山形県もその例外ではなく、県内で暮らす外国人在留者の数は着実に増加しています。今回は、山形県における外国人在留者の現状をデータを基に分析し、今後の展望や課題について考察していきます。

  1. 在留外国人の現状

 

山形県の在留外国人総数は9,111人(2023年現在)で、県の総人口に占める割合はわずか0.86%となっています。全国の在留外国人の中で山形県が占める割合は0.27%と比較的少ないものの、年々その数は増加しています。県内で外国人在留者が集中的に住んでいる地域や、市町村によってその比率に差があることが分かります。

  1. 在留資格別の特徴

 

山形県における外国人在留者の内訳を見ると、特徴的な傾向がいくつか見られます。

 

– 永住者:3,302人(36%)が最多

– 技能実習生:2,513人(28%)

– 特定技能:883人(10%)

– 技術・人文知識・国際業務(技人国):655人(7%)

– 日本人の配偶者等:390人(4%)

– 留学:316人(3%)

 

特に「永住者」と「技能実習生」の割合が非常に高いことが注目されます。これらの在留資格は、労働力としての外国人受け入れを進める地方自治体の方針に直結していると考えられます。特に技能実習生は、農業や製造業など、地元産業の支えとなっていると見受けられます。

 

  1. 国籍別の構成

 

山形県における外国人在留者の多くはアジア諸国から来ています。特に以下の国々からの在留者が目立ちます。

 

  1. ベトナム:2,677人(29%)
  2. 中国:1,830人(20%)
  3. 韓国:1,363人(15%)
  4. フィリピン:981人(11%)
  5. インドネシア:375人(4%)
  6. ミャンマー:294人(3%)

 

ベトナムからの移住者が最も多く、続いて中国や韓国からの在留者が目立ちます。アジアの多様な国から来た人々が山形県で暮らしていることが、地域の文化的多様性にも影響を与えていると言えるでしょう。

 

  1. 地域別の分布状況

 

外国人の比率が高い市町村を見てみると、特に 長井市(1.75%) や 河北町(1.73%) 、大江町(1.65%)などが上位にランクインしています。人口規模が比較的小さい地方都市で、外国人の比率が高いことは、地域経済における外国人労働者の重要性を示しています。

 

人数が最も多いのは、県庁所在地の 山形市(1,605人)や観光地としても知られる 鶴岡市(821人) です。これらの都市では、外国人労働者を支える産業が多く、また生活環境も整っているため、比較的多くの外国人が集まりやすいという特徴があります。

 

  1. 性別構成

 

山形県における外国人の男女比は、男性3,438人(39.2%) 、女性5,332人(60.8%) となっており、女性の方が圧倒的に多いのが特徴的です。これは、農業や介護業界などで働く女性が多いため、また家族として移住しているケースが多いことが影響していると考えられます。

 

  1. 特徴的な傾向と課題

 

山形県の外国人在留者における特徴的な傾向としては、以下のような点が挙げられます。

 

  1. 技能実習生の割合が高い:全国平均(12%)に対し、山形県では28%という高い割合を占めており、地域の労働力として欠かせない存在となっています。

 

  1. 永住者の割合が高い:永住者が36%を占めており、全国平均の26%を大きく上回っています。これにより、外国人がより定住し、地域社会に深く根付くことが期待されます。

 

  1. 多文化共生の重要性:外国人在留者が増える中で、地域社会との調和や共生を目指す施策がますます重要になります。

 

  1. 今後の展望

 

山形県における外国人労働者の受け入れは今後さらに拡大すると予想されます。特に **特定技能制度** の導入により、介護や建設業などでの外国人労働者の需要が高まることが予想されます。また、永住者の割合が高いことから、多文化共生社会の実現に向けた取り組みが求められます。具体的には、語学教育や異文化理解を深めるためのイベントや支援活動の強化が急務です。

山形県の外国人在留者は、労働力として重要な役割を担っており、特に 技能実習生 や 永住者の割合が高いことが特徴です。今後も外国人労働者の受け入れが進む中で、多文化共生の観点からの施策がますます重要になってくるでしょう。地域住民と外国人在留者が共に支え合い、豊かな社会を築くための取り組みが今後の課題となります。

 

参考:https://www.pref.yamagata.jp/documents/42002/01bessi1-3.pdf

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