外国人が日本に家族を呼ぶには：手順と注意点

1. はじめに

日本で働く外国人にとって、家族と一緒に暮らすことは大切な希望の一つです。しかし、家族を呼び寄せるには特定の手続きが必要です。この記事では、家族呼び寄せの流れと注意点を解説します。

2. 家族の定義

日本の入国管理法上、「家族」として認められるのは以下の人々です：

– 配偶者

– 子供

注意：両親や兄弟姉妹は通常、家族としての在留資格では呼び寄せられません。

3. 必要な在留資格

家族を呼び寄せる場合、通常「家族滞在」という在留資格が適用されます。

4. 申請手順

4.1 在留資格認定証明書の取得

1. 申請書類の準備：

– 在留資格認定証明書交付申請書

– 扶養者（日本に滞在している人）の在留カードの写し

– 扶養者の在職証明書

– 扶養者の収入を証明する文書（源泉徴収票など）

– 家族関係を証明する文書（結婚証明書、出生証明書など）

– 家族の写真

– 返信用封筒（切手貼付）

https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/dependent.html

2. 申請書類の提出：

– 最寄りの地方出入国在留管理局に提出

3. 審査と発行：

– 通常1〜3ヶ月程度で審査が行われる

4.2 査証（ビザ）の申請

1. 家族が母国の日本大使館・領事館でビザを申請

– 必要書類：パスポート、在留資格認定証明書、写真など

2. ビザの発給

4.3 日本への入国

1. 家族が日本に入国
2. 空港で在留カードを取得

4.4 各種手続き

1. 住民登録：14日以内に市区町村の役所で行う
2. 国民健康保険への加入
3. 子供の場合、学校への入学手続き

 

5. 注意点

 

1. 経済的要件：

– 家族を扶養するのに十分な収入があることを証明する必要がある

– 目安として、年収300万円以上が望ましい

2. 在留期間：

– 家族の在留期間は、呼び寄せる人の在留期間を超えることはできない

3. 就労制限：

– 「家族滞在」の在留資格では、原則として就労はできない

– アルバイトをする場合は、別途「資格外活動許可」が必要

4. 子供の教育：

– 公立学校への入学を希望する場合、事前に教育委員会に相談が必要

– 日本語サポートが必要な場合、特別な支援を行う学校を探すことも検討

5. 健康保険：

– 国民健康保険または社会保険への加入が必要

– 保険料の支払いに注意

6. 住居：

– 家族が増えることで、より広い住居が必要になる可能性がある

– 不動産会社に相談し、適切な住居を探す

 

6. よくある質問

Q1: 婚約者を呼び寄せることはできますか？

A1: 婚約者は「家族滞在」の対象にはなりません。結婚後に申請する必要があります。

 

Q2: 子供が成人していても呼び寄せられますか？

A2: 通常、成人した子供は「家族滞在」の対象にはなりません。ただし、扶養が必要な特別な事情がある場合は個別に相談が必要です。

 

Q3: 家族滞在ビザの更新は可能ですか？

A3: はい、更新は可能です。ただし、扶養者の在留資格や経済状況などが審査されます。